■ 工学系数学とは

(1) 工学部生に必要な能力
  • 対象事象の抽象化,モデル化
  • 数学への結び付け
  • 数学的解決
  • 実現可能な解を得る
  • 事象への解(物理的制約を考慮)
矢印
(2) 数学への要求
  • 幅広く,多くの数学分野へ精通
  • この数学分野が,どの工学対象分野に応用があるか
  • どのような数学的解法があるか
  • 実行可能な解法は何か
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■ 目的・目標

  • 学生が一定レベル以上の工学系数学基礎学力を持つかどうかを, 全国あるいは世界レベルでの広い統一的視点から評価する具体的方策を提供
  • 工学系数学教育の効果測定, 教育内容の点検と改善のための自己点検・評価・改革機能を提供
  • 国内はもとより国際的にも通用する, 工学系数学基礎学力の評価・保証プロセスを構築
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■ 取組の概要(PDCAサイクル)

全国どこでも通用する工学系数学基礎学力の評価・保証: PDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクル(図1)に基づく

【ステップ1: 基礎分野,授業項目,達成目標 の提示,問題作成】

【ステップ2: 統一試験(マークシート方式)の実施】

【ステップ3: 基礎学力,達成度の判定・評価,教育効果の測定,内容の改善】(図2の赤色のサイクルの下向方向)

【ステップ4: 試験,教育へのフィードバック】
PDCAサイクルの概要
図1:本取組におけるPDCAサイクルの概要
(図をクリックするとより大きな見やすい図になります。)

  • 学部教育における「基礎学力の強化」, 「成績評価厳格化」,「質保証,自己点検・評価の充実」 などを実現する具体的方策
  • 工学系数学教育では初めての取組

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■ 取組の詳細(2つのPDCAサイクル)

図1のPDCAサイクルは以下の2つのPDCAサイクルからなる.
  • 統一試験の改善(統一試験のPDCAサイクル:図2の赤色のサイクル)
  • 教育効果の評価,内容の点検と改善(教育のPDCAサイクル: 図3の青色のサイクル)


数学統一試験についてのPDCAサイクル(赤色のサイクル)
図2:数学統一試験についてのPDCAサイクル(赤色のサイクル)
(図をクリックするとより大きな見やすい図になります。)


工学系数学教育についてのPDCAサイクル(青色のサイクル)
図3:工学系数学教育についてのPDCAサイクル(青色のサイクル)
(図をクリックするとより大きな見やすい図になります。)

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■ 教育上の効果

[A] 学生の基礎学力評価について
  1. 学生への効果
    1. 工学者としてのレベルアップ: 論理的思考力,モデル化能力の強化
    2. 確実な数学学力と客観的達成度の獲得: 全国どこでも通用する数学基礎学力の評価
  2. 人材養成に関する効果: 質保証のための自己点検・評価の充実,基礎学力が保証された人材育成
[B] 数学教育へのフィードバックに関して
  1. 教育効果測定のための客観的方法の獲得
  2. 学生の基礎学力の客観的な評価機能の獲得
  3. 数学教育の自己改革機能の獲得 (教育効果の評価,内容の点検と改善)
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■ 実施体制

実施体制 本取組は学部単位としての取組であるが、取組に加わった工学系学部 が相互連携した一つの集合体として取組全体を推進する。学部集合体は基幹学部 群と参加学部群からなる。(図4参照)

基幹学部 本取組に学部全体で主体的に携わる(現在は,広島大学と山口大学の両工学部)
参加学部 基幹学部としての参加が未承認のため,数学統一試験の受験とそれによる学生の学力評価に重点を置く形で関与する。 学部全体,学科単位,研究室単位,等種々の参加形態がある。 学科単位,研究室単位,等の参加であっても「参加学部」なる表現を使用する。
実施主体 本取組の実施主体は基幹学部群である。現在は広島大学と山口大学の 両工学部であるが、今後は増加していくことが予想される。
委員会組織 以下の委員会を構成して本取組を推進する。
工学系数学教育検討委員会 本取組の全体を統括 (特に、工学系数学統一試験の結果を数学教育にフィードバックする役割も担う)

試験実施委員会 工学系数学統一試験を実際に実施・実行することに関わる

問題作成委員会 工学系数学統一試験の問題を作成

試験検討委員会 工学系数学統一試験自体のスパイラルアップを図るため、 試験についての全般的な枠組み策定等に関わる


(注)本取組に加わっている学部には、各委員会の支部を置く。 なお、参加学部では、諸事情により、いくつかの支部を設置しない場合もある。
本取組の実施体制
図4:本取組の実施体制
(図をクリックするとより大きな見やすい図になります。)

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■ 年間計画

表1 本取組の年間計画(基幹学部の場合) (参加学部の場合は数学統一試験の受験と実施作業が主な役割:問題作成委員会等 への参加方法は柔軟に対応)
時期 実施項目 内容
5月 問題作成委員会の開催 達成目標の確認と検討,および追加,削除,等の修正
6月問題作成委員会と教育検討委員会の合同委員会開催 達成目標の確定
試験実施委員会の開催 広報活動の計画と実施
7月〜10月問題作成委員会の開催 試験問題原案の作成と検討
10月問題作成委員会と教育検討委員会の合同委員会開催 試験問題原案と達成目標の整合性チェック
11月,12月 試験実施委員会の開催 統一的試験実施準備
問題作成委員会の開催 試験問題最終案の検討と作成
12月 工学系数学統一試験の実施,採点
1月 成績の開示,達成度評価
2月 問題作成委員会の開催 試験結果の分析と検討
3月 問題作成委員会と教育検討委員会の合同委員会開催 教育へのフィードバック作業(教育効果の評価,教育内容の点検と改善)
全委員会合同年次総会の開催 本年度の総括,次年度委員の選出,次年度実施計画の検討

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■ 参加依頼

● 本取組への参加をお願いしたい。
→ 参加方法のページへ
→ 参加申し込みの連絡先へ
  • 参加学部として(数学統一試験の受験を足がかり)
  • 基幹学部への速かな移行

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